来訪日:2025年3月24日月曜日
今回は大阪市阿倍野区にある寺社「正圓寺(しょうえんじ)」に来訪。
正圓寺は真言宗のお寺で、山号は「海照山(かいしょうざん)」
おキヌさん山号(さんごう)はお寺の名前の前につける称号です。昔はお寺は山の中にあったのでその山の名前で呼ばれていました。時代が経つに連れ平地でも山号を使用するようになりました。
「比叡山」延暦寺や「成田山」新勝寺などがよく聞くと思います。
また、聖天山正圓寺(しょうてんざんしょうえんじ)や、天下茶屋の聖天さんとも呼ばれている。
本尊は歓喜天。頭がゾウの姿をしているヒンドゥー教の神「ガネーシャ」と同一神だ。
正圓寺は他にも色々な神仏を祀っていてその中の1つに荼枳尼天(だきにてん)がいる。
荼枳尼天はいわば仏教版の稲荷大神。
たかなしはその荼枳尼天目当てに参拝しに来たのだが、正圓寺は現在休眠状態となっている。
休眠状態となった経緯や正圓寺の今を紹介していく。
正圓寺


宗派
真言宗(単立)



単立とはどこの宗旨・宗派にも属していないことをいいます。
本尊
大聖歓喜双身天王(木彫りとしては日本最大といわれている)
最澄、空海ともに唐へ渡った入唐八家の一人である慈覚大師円仁が一木彫像した。
ご利益
家内安全・商売繁盛・厄除開運・夫婦円満・安産・子宝・恋愛成就・除災招福・病気平癒・富貴栄達
由緒
天慶2年(939年)に光道和尚によって建立。
元禄時代の1690年頃、義道和尚が現在の地に移築再建し、山号を海照山、寺号を正圓寺と改称。
享保8年(1723年)京都大通寺より来住した當山四世の常如和尚は特に聖天信仰の流布宣揚につとめ、聖天山といわれるようになった。
摂津国八十八箇所第32番、おおさか十三仏霊場第2番でもある。
徒然草の筆者とされる吉田兼好が隠居し、庵の中で藁を打ったとされる石もあるなど吉田兼好ゆかりの地としても知られている。
休眠の理由
きっかけ
2018年(平成30年)、先代の父親から受け継いだA住職が寺の収入減を何とかするべく隣接する敷地に特別養護老人ホームの建設を進めていたが、資金繰りに行き詰まり負債を抱えた。
建設会社から資産の差し押さえを免れるためにB氏、C氏が持ちかけた虚偽登記を行い、売買したように見せかける。
売買で得た収益は寺に、所有権はまた寺側に戻すとされたが約束は反故されお金も一銭も寺側に入る事なく土地も乗っ取られてしまった。
虚偽登記をした結果、境内や本堂なども全て人の手に渡ってしまう。
虚偽登記に関わった人達は逮捕され、A住職も懲役2年6ヶ月の判決が下された。
真言宗 正圓寺を守る会 立ち上げ
A前住職の逮捕を受け、2023年(令和5年)10月から正圓寺に縁のある近隣寺院の僧侶有志一同によって「真言宗 海照山正圓寺を守る会」を立ち上げ、正圓寺護持のため、E住職が責任役員となり人的、金銭的援助をしながら存続させるために動いていく。
真言宗 正圓寺を守る会 撤退
代表役員をA前住職からC氏に乗っ取られていたため、それを正常化に戻す裁判をA前住職とE住職が協力して行い勝訴する。
代表役員をA前住職に戻すことが出来たのだがA前住職が「役員は守る会と相談して決める」という約束を反故、D弁護士と結託して勝手に役員を決めて登記する。
正圓寺責任役員を務めていたE住職が解任され、D弁護士の知人とされるF弁護士事務所のG弁護士が代表役員の代表者となる。
話し合いも行われたが、G代表者との条件が合わず、土地の所有者にも現状では協力するのが難しいとされ2024年(令和6年)11月27日をもって真言宗正圓寺を守る会は撤退となった。
今後の正圓寺
存続を含め、行事、法要や月参り等の法務はどのようになるかは2025年(令和7年)3月時点では不明である。
正圓寺の現在
ここからは記録として2025年3月24日に撮影した正圓寺の風景を紹介していく。




















































白玉会館(荼枳尼天を祀っている稲荷神社)








たかなしは本来この神社を目当てに来訪しようとしていたが、上記の事件で燦燦たる状態だ。
社は老朽化が進み、狐像は1体耳が欠けている。
心なしか、2体とも悲しげな顔をしている。
たかなし談話


今後、正圓寺がどうなるかはまだ分かっていない。
元通りに運営が行われるのか、数十億の価値がある土地という話なので潰して新しい何かが出来るのか、中国系や新宗教系が買い取り全く別物の正圓寺になっていくのか。それともこのまま朽ち果てていくのか。
権利者の良心に全てがかかっている。
宗派に属していればこんなことにはならなかったんだけど、代表役員が単独で決裁を行える単立だったがために起こってしまった事件。
近所の人がお地蔵さんに手を合わせたり、檀家さんなのか信徒さんなのか、みかんやお水が各所に供えてあったり、敷地は荒れに荒れてっていうわけでも無くて今でも信仰している人達が手を入れてくれている。
(老人ホーム建立予定地だったところはTHE廃墟って感じだったけどね)
現地にいるとみんな正圓寺を何とかしたいんだけどなんとも出来ないもどかしさが伝わってきた。
正圓寺については引き続き注視していき、進展があったらまた報告します。
アクセス
正圓寺(天下茶屋の聖天さん)
〒545-0043 大阪府大阪市阿倍野区松虫通3丁目2−32
公式サイト:正圓寺




